別れと出会い

別れと出会いを繰り返すのが人生だね。
別れはつらく、未来は不安だ。
しかし、ふりかえれば別れのあとにはかならず出会いがあった。

それはびっくりするほどベストタイミングな出会いだ。


おれは直近では57歳のとき、25年やってたフリーランスを畳んだ。

事務所は売り払い、事務デスクやコピー機を処分した。

オフィスを整理するってのはなんとも感傷的なものだ。

自分の足で立ち稼いできた場を、自分で見限るわけだからさ。

理由は311で資本主義の販売促進をやりすぎたことに嫌気もさした。
まあ背景は何であれ、25年の縁故を捨てたわけだ。

 


そして革命を標榜する会社に再就職し今年まで5年弱勤務した。
そこはカルト色が強くて共同集団第一で、
自由とフリーランスに生きた25年を
いきなり共同集団第一に転換するには苦労した。

 


まあ実際は「順応してるフリ」してるだけだった。
「共同集団第一」のフリをしてた。
しかし、演じるのもストレスフルだよ。
しかも「進化論」を基盤にした思考論理を持ってる会社だったから
「霊性に回帰しよう」なんていう思想のおれとは真逆だったんだ。

きついよね。

 


でも、そこで出会いもあった。

本音で語り合える人物も1名いた。

そこで「あんなこといってるけど本当はこうだよね」と

お互い腹を割って話し合うことで「信頼」とか「理解し合う」ことを学べた。
が、その大阪生活は退職で別れ、今は遠くなってしまった。
そして信頼も継続しないことがあることがわかった。

 


そのカルト会社を退職しただけでなく、

さらに大阪生活を捨て今年徳島に転居して来た。
カルト5年弱の縁故を全部捨て、ゼロから徳島阿南暮らしがはじまった。

いま61歳のおれだ。
阿南ではどんな出会いがあるんだろうか。

もっと若いころに立ち返ってみよう。

東京の大学を出てすぐ徳島暮らしを始めた。

県庁の外郭団体で行政の仕事を5年間やった。
その徳島を捨て、大阪の広告プロダクションにもぐりこんだ。

 


徳島での5年の縁故を全部捨てたのが「別れと出会い人生」のスタートだった。
捨てることは怖くて、不安で、心細かった。

しかし、友人や恩師や職場仲間たち
縁故を全部捨てなければ新たには出会えない。

 


それはなんとなく断捨離みたいな感じもする。
あるいは剪定というか。
古い枝を剪定したら切り口からはあたらしい枝が出る。
古い枝を全部捨てなければ新たな枝は生えない。

 


新たな枝には、新たな枝のテーマがあるんだな。

別れという距離、客観視をえたことで、時代時代の体験テーマもみえてくるようになった。

 


・新卒徳島生活での体験と学びは、生きがいの追求
・フリーランス時代の体験と学びは、自己実現の追求 
 結婚生活の忍耐もあったな
・カルト会社での体験と学びは、共同のフリと本音での人間関係
・今ここ阿南での体験と学びはなんだろうな
 そのうち見えてくるかな

 


肉体の人生には時空間があり制約があるから、
別れと出会いがある。
肉体の人生の四苦八苦や苦悩がつきものだ。
でもそれも霊性をみがくの妙薬かもな。
霊性にもどれば四苦八苦や苦悩の前提がなくなる。
だから四苦八苦や苦悩もなくなってしまう。

あの世では「霊性をみがく機会がない」っていうのも

まあ、四苦八苦や苦悩の前提がなくなるからなんだろう。


肉体の人生には時空間があり制約があるから、

別れと出会いの機会をそう何度も交換できない。

おれにとっては
ここ阿南で最終舞台になるんだろうな。

しかも多くの人にとって

アフターワクチン時代は長くは続かないだろう。

 


最後に出会うのはなんだろうな。
別れて別れて「さよならだけが人生だ」っておもうけれど。

終活。

 


それは肉体での最後の表現だね。
ひとつながりの霊性なので

終活テーマは、「霊性回帰」になるのかもしれない。

 


おれたちの存在の本質は「ずっと霊性だった」から

人間としての肉体の方が異端で不自由なんだね。
肉体で裏切りや失望、そういう目に遭うと、
「あああのひとは霊性だったのに忘れたんだ可哀そうだ」
というふうにおもったりもする。

ほんとうは人間関係は

霊性と霊性の関係だから、永遠につながりがある。

そしてもっとダイレクトにわかりあえる。



さて、はなしは「終活」にもどる。

これからは、
人生というこの肉体での体験を思い出したり悔んだりして
運命や境遇を愛でたり拒否ったりして
わすれていた霊性をおもいだせるようにボチボチやりますかね。

 


こんな存在と出会いたいな
 ★もう二度と別れもしない、
 ★おれを裏切りもしない、
 ★老いもしない
 ★お金でも動かない、
 ★困っても逃げない、
 ★いつも味方になってくれる、
 ★何でも分かってくれる、
 ★永遠に変わることがなく、
 ★いつでもどこでも一緒にいる
   そんな存在と出会いたいな

それって霊性だし、ハイヤーセルフだし、神そのもの。
なんだろうな。