個人の幸福観が地域社会をつくっている。
地域は国にゆだねられ、国は覇権国家に左右される。
世界情勢から地域社会のあり方を考えてみる。
もはや、中国が貿易相手国第一位という国家ばかりだ!(画像)
今まで米国が貿易相手国(ブルー色)というのが世界で支配的だった。しかし、いまでは中国が第一位(レッド色)になってしまって、中国の世界経済に及ぼす影響がものすごい。
これをもって、
1)アメリカドル覇権の凋落、
2)中国ブリックスの世界支配、
という見方を私はしているが、じっさい世界は恐ろしい速度で「中国化」が進んでいる。
アリババグループ(画像)は、チャットGPTとそっくりの企業向け対話型人工知能(AI)サービス「通義千問」を発表した。このAIは今後世界人口の大部分(レッド色)をカバーする。
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アリババは中国共産党の支配下で、中国国民を徹底的に監視管理するだろう。
アリババ集団は中国で最大手のネット企業だが、その規模や影響力は日本人の想像をはるかに超える。
キャッシュレス支払いの「アリペイ」は中国における標準的な決済プラットフォームとなっており、なんと10億人を超えるアリペイ利用者の属性やお金の使い方、預金残高などをAIを使って解析し、自社のサービスに活用している。
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中国共産党は、全国民をカメラなどで監視しAI(人工知能)を使って管理する「天網」と呼ばれるシステムをすでに稼働している。このシステムとアリババが持つ10億人を対象とした与信情報を組み合わせることによって、中国共産党は国民生活のほぼすべてを丸裸にしている。
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日本のマイナンバーカードどころではなく、新世界政府の人類管理は中国式になっていくのだろう。
その中国が日本の土地を爆買い中だ。
北海道ではすでに東京ドーム500個以上の水源地が買われた。(画像)
北海道知事は中国人移民の募集広告で、中国人ウエルカムだ。
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さて、たびたび人口減少日本の投稿をしている私だが、日本社会が限界集落だらけになって、生活可能レベルを下回るようになるので、人口増加策を提案したりしている。
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しかし、日本人の結婚・出産・育児サイクルから社会の中核人材に育成するまで20~30年はかかる。さらに、過疎地では進学サイクルから関西関東に出て行けばもうもどってこないので、地方での人口増加策は空振りに終わる危惧さえある。
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北海道知事による中国人移民の募集広告(画像)は、北海道の地域疲弊がはんぱなく進んでおり「背に腹が変えられない」ことを意味している。
日本の農漁業も担い手を求め、ベトナムなどからの研修生を雇用していたが、(日本人は嫌がって働かないし、そもそも若者がいない)、コロナで交流は減り、いよいよ研修生とかのごまかしでなく、移民をつのるしかない。
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そうしたとき、日本円の価値が問題となる。現在日本円は急落しており(人民元と日本円の実効為替レートの推移チャート)、いまや日本は国連の「貧困国」に認定された(画像)ので、移民だって来てくれる保証がない。
いま、社会に出て、恋愛し、結婚や家庭づくりを考える人たちに、子どもに対してどんな夢を見させられるだろうか?
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徳島県阿南市という地域社会のすみっこで、ちいさく暮らす私であるが、今日の投稿でみてみると、
1)中国の世界征服がすごいこと、
2)日本の衰退がはんぱないこと、
3)この大きな世界的な流れの中で、10年先20年先をどのように描いて行けばいいか、とても苦慮する。
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親子でお風呂につかりながら「大きくなったら何になりたい?」「大人になってどんなことしたい?」という素朴な夢を、親が子に語れない。
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だから、結婚しよう、家庭を持とうなんて気概すらもてないんじゃないか?
1970年代には「結婚しようよ」(吉田拓郎)というヒット曲があり、1960年代に「こんにちは赤ちゃん」(梓みちよ)が世の中を薔薇色に染めた。カップルが生活消費をけん引し、未来が輝き、所得が上がり、夢をもって上京したり就職したりした。
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いまは、急激に得体のしれない物に呑み込まれるような、重苦しい空気感が立ち込めている。
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それゆえに、地域社会では「これまでとは異なる幸福観の発信や共有」が、重要になってくる。それはどんな観念なのだろう?
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【1】ひとつは、中国に負けない、あるいは中国的なテクノクラート立身出世をめざし、馬車馬のように世界に躍り出る生き方だ。
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オオタニは野球で世界をものにしたし、ミトマはサッカーで名を知らしめたように、お前らも続け!日本人もどんどんグローバルな発言力をつけなければならない。
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日本国という小さな視野でなく世界に出て、ブリックス、インド、どんどん新天地を開拓すべきだよ、日本民族の生きる道は国際優位化しかないんだ。
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競争だ。勝利だ。所得だ。利益だ。特許だ。権利だ。学歴だ。資格だ。大企業だ。官僚だ。国際機関だ。まあ、こういう幸福観である。
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【2】もうひとつは、四国霊場めぐり、氏神さんお稲荷さん八百万の神々の諭す、四国ならではの徳島ならではの幸福観に戻っていくのかもしれない。
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ひとはけがや病気や事業失敗で四国霊場めぐりにくる。ただ黙々と歩き手を合わせ、ひとはそうして気づいて行く。コンパクトでいい、ものは最小限でいい、老いも若きも声かけあえて助け合えて、自然の恵みに感謝しながら、世界で巻き起こる激流を岩陰でよけながら、平和に暮らす。こういう幸福観である。
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どうなんだろう・・・。
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どっちかという極端な選択じゃないかもしれないけれど、いままで、私たちはおおよそ【1】の生き方、考え方、価値観を有していたはずだ。
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まあ、それでうまくいく未来がみえないなら、【2】の方向もいいよねみたいな。まあ、移住とか、田舎暮らしとかいう価値観は【2】に近いんだろうね。
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そして、近代という時代が追い求めてきた効率や生産性というものになんだか疲れちゃったね、という気分は【2】かもしれないね。
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私は幼い頃から近所にある平等寺や円福寺であそび、神社でこども相撲大会やのどじまん大会ののどかな思い出があり、四国霊場のおかれている役割を考えると、阿南市って『競争日本社会の「癒し空間」としての地域社会だったんじゃないか』っていう想いがある。
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そして、阿南市新野町から日和佐・薬王寺に抜ける旧道が近くにあるんやけれど、そこをお遍路さんがあるいてる。いまは田植えも進んでおり、若い稲が植わった新野街道を朝早くからお遍路さんがあるく。
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で、その姿で驚異的なのは「外人さん」、めちゃ比率高いの。はるか四国路を歩き遍路をいくのは、青い目、金髪の「外人さん」なんだよ!!
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これをみて、おもうんだ。
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「外人さん」は世界グローバルで戦う英語もドイツ語もフランス語もバイリンガルで、ITビジネスも、医療ワクチンビジネスも、どんとこいで、そりゃ国際競争力すげえんだろうな。
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しかし、その国際パワーエリートでも、四国霊場あるくわけさ。それで、田舎の人間は自動車ばかりだから、道を歩いているのはお遍路ばかり、「外人さん」ばかりという、すごい風景になってるんだよ。
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その「外人さん」が、わざわざ【2】で示した幸福観念を求めて、わざわざ来てくれてるという、強烈なシグナルがあるわけだ。
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このような、『競争日本社会の「癒し空間」としての地域社会』であるために、阿南市はどう立命していくべきか・・・。
なんとなく、そんな気がする。