ドイツ銀行破たんの足音
2016.09.28
米国の司法省が140億ドル（約１兆４千億円）という巨額の和解金をドイツ銀行に要求した。ドイツ銀行のCDSが上昇し、デフォルト確率20-30%を織込む（低い確率ですね）。
しかも、この罰金の全額が実際に科される可能性は低いという。ならばなんで報道で騒ぐのか。なぜいまさら連銀がこんなイチャモンをつけ出したのか。この期に及んで、投機目的の輩がいろんな記事を飛ばしまくって空売り金儲けを企んでいるだけなのか・・・。
それとも・・・・、資本主義金融制度崩壊の断末魔なのか。
ドイツ銀行のCDS
破綻保険証券、（クレジット・デフォルト・スワップ）の料率。高いと倒産危険度も高い。
英EU離脱国民投票前の6月22日は197だったのが、投票結果開票後の6月28日には247
現在の危険度はそれ以上の250と、さらに増した。もちろんイタリアのメガバンクより危険度が高い。
ドイツ銀行のデリバティブ残高
「ドイツ銀行を公的資金で救済しないのか」との質問に、メルケル首相はNOと言った。
誰が1500兆ドル（1.5京円）のデリバティブ想定元本の大きさを理解できるのか？対処できるのか？
ドイツ銀行のデリバティブ想定元本は55兆ドルから70兆ドルへ増加している。
仮に70兆ドルの1％の損失でも起きているとしよう。
70兆ドルの1％の損失で、0.7兆ドル、70兆円になる。
米国に要求される和解金は1兆4000億円だ。
単純にこれを足すだけで資本不足になる…。
ドイツ銀行のデリバティブ残高とは、このように巨額の危険性をはらんでいる。
ライボー（LIBOR）は、単なる私企業（怪しい会社）が発表する、イギリスのロンドン市場での銀行間取引の平均貸出金利のことだ。
イギリスの銀行間でドルを借りると金利がかかるようになる・・・。
ライボー対ドル金利（上記グラフ・上昇）と国債金利（マイナス）との差の拡大が、資金変動を呼び、NY株を暴落に蹴落とすのだろうか・・・。
ドイツ銀行の株価
欧州に始まる2014年からのマイナス金利、影響は銀行株に出てきた。
米国の司法省が140億ドルの和解金をドイツ銀行に要求したことで、マイナス金利で銀行の利益が圧迫され、ただでさえ弱っていた銀行経営を弱体化し、ドイツ発の金融恐慌となるだろうか・・・。
ドイツ銀行の株価がとうとう、史上最低となった。ドイツ政府がドイツ銀行を救済するのか。できるのか。あの規模を。
しかも5分足では、10ポイントを切った・・・。
困るのは預金者
現在、多くの銀行が破産状態である。しかし、銀行が破産でも銀行自体は何も困らない。
困るのは預金者だ。
預金者が銀行に預けているお金が、銀行救済に使われる。これを、ベイルインという。ドイツ銀行が実際に破綻した時に最もダメージを受けるのは銀行ではなく、預金者だ。
しかし、あんな膨大な金額を、庶民のはした金で埋め合わせできるんか・・・？
メモ
世界的金融破たん後の世界とは？
・新紙幣発行元はまだ、これからも中央銀行なのか？
・デジタル通貨へのシフト（来年）で、人類のネット管理完成？
・世界の経済需要が戦争だけになる時代？世界戦争経済？
・はたまた、反グローバル民族自決時代になるのか？
・世界各国鎖国時代？
・世界の政府が金融リセット後、各国政府がベーシックインカムを保証する時代に？
・世界の金貸し勢力の支配力は増大？温存？低下？消滅？
・お金=資本主義=グローバル支配の図式がそのまま維持されるのかどうか？
・庶民の財布を空にしたときの人民暴動、カオス化を政府はどう読んでいるのか？
・お金による社会の制度設計に揺るぎがおきる？
・お金の意味や価値が変質し、人類の意識転換を強いられる？
・金融崩壊と制度再生移行期には、実物交換経済しか機能しない？
・貿易による経済が停止する？
・蓄財（=私有権・私権）の価値崩壊で、社会変革が避けられない？
いったい、人類の世界はどう激動して行くのか？
数週間前に、ドイツ政府がドイツ国民に向けて、食料、水、必需品の備蓄（少なくとも３週間分）を行うよう呼び掛けていたのは、このためだったのでしょうか。
といいつつ・・・
◎現代版ワーテルローじゃん・・・
「ドイツ銀行は、米国の司法省から当初科すとしていた最大１４０億ドルから５４億ドルに大幅に削減することで合意に近づいている」とＡＦＰが報じた。
また、火元は通信社かいな？
「想定よりも少ない金額で和解しそうだ」と伝えたことで、ドイツ銀行の経営不安が和らぎ金融株を買い戻す動きが広がり、ＮＹダウは１６４ドル高（笑）。
胴元が通信社なんだから、賭博に勝てるわけがないわな・・・。
いつまでもやってろ。馬鹿。・・・